目次
はじめに
歯周病治療は進行度別に治療が進められていきます。
ただ、患者さんそれぞれにお口の中の状態や進行度合いが違うため、
それぞれの方に合った最適な治療を行う必要があります。
どの治療も長い期間かかるものですので、いつまで続くのか・・とうんざりしますが、実際には徹底的な病状管理により行われています。
ここでは進行度別歯周病の治療法や歯をなくさないためにはどうすればいいか・・などをまとめてみましたので、ぜひご参考になさってみてください。
歯がいかに大切か
まだ一度も歯をなくした経験がない方はその大切さについて気づかないものです。
健康な歯がどれだけ重要なのか無意識に生活している人が意外と多いです。
ですが、いったんなくしてしまった歯は二度と元通りにはならないのです。
手遅れになってしまわないよう、これを機会に歯の重要性を理解しておくようにしましょう。
歯をなくしてしまうと、たとえば脳への刺激が減ってしまうため体が歪んでしまったり、認知症のリスクが高くなり、うつ病にかかりやすくなったりと全身への健康リスクが高まります。
そうなってしまう前にきちんと予防を行うことが重要なのです。
歯周病を放っておくと
歯周病を放っておくと、歯ぐきから出血したり、歯ぐきが腫れたり・・といった症状が出始めます。
すると、歯ぐきが頻繁に腫れたり、朝起きた時に口臭が起きたり、膿が出たり・・などするようになり、少しずつ症状が重症化していきます。
怖いことに、これは骨が溶け始めている兆候なのです。
さらに放置していると、硬いものが食べづらかったり、歯がグラグラし始めたり、歯ぐきがかなり腫れてきます。
この段階まで進行すると、骨は確実に溶けていると言ってもいいでしょう。
もし、鏡を見た時に歯が伸びてきたかな?と思ったら、歯周病が進行している恐れがあります。
骨が溶け出すと歯ぐきは少しずつ下がっていくため、歯が伸びて見えるというのは実際には歯ぐきが痩せてしまい、それまでより多くの部分が見え始めているからなのです。
これを放っておくと、食事をしている時に突然歯が抜け落ちます。
噛んでいて硬いものがあるな?と思って見てみると、それが自分の歯だった・・ということになりかねません。
そうなると、もう他の歯も手遅れと言ってよく、全ての歯で歯周病が進んでいると言ってもいいでしょう。
骨が溶けて歯がなくなってしまう前にクリニックで診てもらうようにしましょう。
歯周病の進行度別治療法
ここでは進行度別に歯周病の治療法をご紹介いたします。
- 軽度
歯の表面に付着している目で見える歯石の他、歯ぐきで見えない浅いところにある歯石などを器具や器械を使って除去していきます。
この段階では麻酔を使うことはほとんどありません。 - 中度
歯ぐきのより深いところに付着した歯石を除去し、歯の表面にプラークが付きづらくなるよう磨き上げます。ここまで深い位置になると麻酔を使うこともあるようですね。 - 重度
重度にまでなってしまうとかなり骨が吸収され、歯周ポケットが深くなるので、歯石を手さぐりで除去するのには限界があります。
麻酔をかけ歯ぐきを切開して根っこに付いている歯石を見える状態にしたうえで徹底的に除去していきます。
また、歯周ポケットを形成している汚れた歯ぐきを取り除いて歯周ポケットを浅くすることによって、メンテナンスを行いやすいようにしていきます。
歯の寿命を延ばすには
もし、将来入れ歯などに頼る生活を行いたくないなら、できる限り歯の寿命を延ばす必要があります。
そのためには歯が抜ける原因を取り除くことが必要です。
プラークコントロール
プラークコントロールとは歯にプラークを付着させないようにするためのケアのことです。
歯周病や虫歯はプラークによる口内細菌によって起こると言われています。
つまり、原因であるプラークを適切にコントロールすることで歯の健康を維持できるのです。
具体的にどうすればいいのかと言うと、日ごろの歯磨きをていねいにすること、歯と歯ぐきの間のケアを行うことに尽きます。
年を取るとだんだん歯茎が痩せてくるため、歯と歯ぐきの間に空間ができてしまい、プラークが溜まりやすくなります。
なので、プラークを適切に取り除き、定期的にクリニックで検診を受けるなどして歯を健康に維持する必要があります。
噛み合わせを治療する
噛み合わせが乱れているのを治療して歯への負担を軽減するのも効果的です。
噛み合わせの治療と聞くと、歯並びをきれいにする歯科矯正をイメージする方が多いでしょう。
もちろん歯科矯正は審美性を重視しつつも噛み合わせを良くしていきますが、噛み合わせの治療とは歯の高さを整え、全ての歯がきちんと噛み合うことを目的としています。
噛み合わせを治療することによって、歯への負担が軽減されるだけでなく、顎関節症などを防止することもできると言われています。
食生活や生活習慣の改善
偏った食生活や乱れた生活習慣などを改善することも歯の寿命を延ばすことに効果的です。
糖分の多い食品類は歯の表面にあるエナメル質に悪いと言われているため、甘いものをできるだけ控えてバランスのいい食生活を送ることで、歯周病や虫歯を防げます。
また、規則正しい生活習慣は免疫力をアップできるとも言われています。
たばこを吸う方は将来のことを考えるなら禁煙した方がいいでしょう。
たばこのヤニが歯に付着して黄ばんだりするほか、歯周病にかかりやすくなります。
たばこを吸う人はそうでない人に比べて歯周病が進行しやすいと言われているからです。
まとめ
歯を失ってしまう最大の原因は歯周病と言われています。
歯周病は知らず知らずのうちにどんどん進行してしまう怖い病気です。
健康で長生きしている人は残された歯の本数が多いですし、残った歯の本数が多い人は認知症のリスクが低いとも言われています。
ご自分の歯で一生楽しく食事をしたり、会話したりできるよう歯周病の症状を早期発見するのは当然のことですが、信頼できるクリニックを見つけていただき、定期的に検診を受けていただきたいです。
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