目次
はじめに
お口の中にはさまざまな細菌が棲みついており、細菌の中でも虫歯の最大の原因となるのがミュータンス菌と呼ばれるものです。
このミュータンス菌が作り出す菌によって歯が溶かされていくのが虫歯です。
ここでは虫歯をご自分でチェックする方法や進行別虫歯の治療法などをご紹介します。
虫歯とは
食べものの中の糖分によりミュータンス菌は活発になり、プラークを作り出します。
このプラークの中には無数の菌が棲みついており、ブラッシングがていねいに行われていない、磨き残しがある・・など、プラークが長時間放置されることで菌がさらに繁殖してしまい、ミュータンス菌が酸を作り出すのです。
歯は酸にとても弱いので、エナメル質の中から歯の主成分であるリンやカルシウムなどが溶け出し、これによって虫歯になります。
虫歯とは歯と細菌、糖質の3つの要素が揃った時、そこにある程度の時間が加わって起こると言われています。
つまり、この3つの要素が重なり合う時間をいかに短くできるかによって虫歯を防止できるわけですね。
さて、お口の中はいつもpH7程度の弱酸性になっていますが、糖分が多い飲食物を摂ると急激に酸性に傾くと言われています。
pH5.5以下になると歯からミネラル分が溶け出してしまい、その時間が長ければ長いほど虫歯になりやすくなります。
ただ、唾液によってこのpHが調整されますが、間食ばかりしていると弱酸性になる前に酸性に傾いてしまうため虫歯になりやすくなります。
さらに、寝る前に甘いものを食べたりすると寝ている間は唾液の出る量が少ないため、酸性のままになり虫歯になりやすいです。
この虫歯を防止する最大の方法はていねいに歯磨きすることです。
虫歯のチェック法
基本的に虫歯の症状とは痛いという感覚でしょう。
歯の神経は痛みを感じる機能があって、この感覚が警告を発することで歯が防御されています。
つまり、硬いものを噛んだり冷たいものを飲んだりすると、痛いという感覚が働くのです。
虫歯になった時に大切なことはどういった場合に痛みが出るか・・ということだそうです。
では、具体的に虫歯かどうかチェックしてみましょう。
- 歯が茶色くなっている
- 詰めものや被せもの周囲に違和感がある
- デンタルフロスを使った時ひっかかる
- 甘いものがしみる
- 冷たいもの、熱いものがしみる
- 硬いものを噛んだ時痛みが起きる
- 何もしなくても痛みがある
- 寝ている間に痛む
・・などです。
このような症状がある場合には虫歯になっている可能性が高いです。
放っておくと痛みはどんどんひどくなって、痛い時間が少しだったのが長くなっていきます。
何もしなくても痛くなってくると、かなり重症になっている場合が多いです。
虫歯の治療法
虫歯は進行度合いで治療法も変わってきます。
ただし、一番初めに虫歯を削り取る・・ということは同様です。
この後、詰めたり、被せたり、神経を取る・・など、さまざまな治療法を選択していきます。
軽い虫歯
まだ軽い虫歯の場合には削る量も当然少なくて済みます。
前歯や奥歯の表面にある虫歯を削り、コンポジットレジンという材料を詰めることが多いです。
少し進行した虫歯
さらに虫歯が進むと、コンポジットレジンという材料では対応が不可能になります。
この場合は虫歯を削り歯の型を取って詰め物をし、後日詰め物を詰める治療が行われます。
型を取った日はその部分に仮の詰めものを行って終わりです。
保険が使える場合は銀歯を使用することが多いですが、保険外だと自然な白さが得られ、二次むし歯になりにくいセラミックを使うことが多いです。
何もしなくても痛む虫歯
ここまで虫歯が進んでしまうと神経を取り除く治療が行われます。
虫歯を削る量も多くなりますし、神経を取り除く治療を行うためには健康な部分まで削ることもあります。
そうなると、強い咀嚼力にも耐えうるような構造になるような被せものを使って治療が行われます。
保険内診療なら奥歯は銀歯を使うこともあります。
前歯の場合はレジン前装冠という表面がプラスチックで裏が金属のものを使うこともあります。
患者さん自身のお口の中の状態や噛み合わせ、歯の寿命を延ばすためこれらを勧めないこともあるようですね。
どういった被せものを使うのが最適なのかはクリニックで十分に相談することをおススメします。
激しい痛みのある虫歯
ここまで進んでしまうと、神経は当然死んでしまっています。
神経が入った根管を掃除すれば治癒することもありますが、抜歯することもあります。
抜歯後は放っておくと、その前後の歯や噛み合わせる相手の歯が動いてしまう場合もあります。
ここまでくると元通りの状態にするにはかなりの費用や時間、手間もかかります。
なので、抜歯後はできるだけ早くそこを補う治療を行う必要があります。
たとえば、ブリッジ、入れ歯、インプラントなどが主流ですが、親知らずを移植したり、矯正治療を行うこともあるので、どういった選択肢があるのかクリニックで相談した上で治療を受けましょう。
虫歯を防止するセルフケア法
クリニックに行かなくても初期虫歯であれば自分で治癒する場合もあります。
そのためには日ごろのケアが大切です。
では、日ごろのセルフケア法はどういったものなのでしょうか。
フッ素入り歯磨き粉を使えば唾液の中のカルシウムが歯に付きやすくなります。
また、虫歯菌の活動を抑制する効果もあり、エナメル質を強くすることもできます。
なお、フッ素入り歯磨き粉を選ぶ場合フッ素の濃度が400ppm以上のものがおススメです。
それ以下だと効果が半減するからです。
フッ素入り歯磨き粉を購入する際、成分表などに書かれているためチェックしてみて下さいね。
まとめ
いかがだったでしょうか。
虫歯のチェック法や進行度別治療法をご紹介してみましが、参考になさっていただけそうですか?
日ごろからのチェックによって虫歯を早期発見でき、早期治療につなげることができます。
歯磨きの際にこまめに虫歯のチェックを行っていただき、もしおかしいな?と思うことがあったらクリニックで受診していただきたいです。
一生涯ご自分の歯でおいしく食事をしたり、会話を楽しめるよう、ここでご紹介したことがお役に立てば幸いです!
定期的に歯科医院に通うことで虫歯は防ぐことができます。
是非、筒井歯科へご相談ください!