歯がグラグラとしてきて、ある日自然と抜けてしまう。
それは子供時代の乳歯が抜ける時に誰もが経験することですよね。
歯が抜けるのは子供というイメージがありますが、大人になってから突然歯が抜け落ちてしまう人もいるのです。
その理由はなぜ?どうしてなのでしょうか?
目次
大人になってから歯が抜けてしまう理由
健康な歯でも多少の動揺というものはありますが、ほんの少し動く程度です。
「グラつく」となるとそれは危険なサインであり健康な状態とは言えず、何かの理由があるはずです。
大人になってから歯が抜けてしまう理由に多いものを挙げてみたいと思います。
1.歯周病
日本人の成人の8割が歯周病にかかっていると言われているほど罹患数の多い歯周病。
単に歯茎から血がにじむ、ムズムズするだけのものと思っていませんか?
歯周病は悪化したまま放っておくと、最終的に歯が抜け落ちてしまう恐ろしい病気なのです。
歯周病には軽度~中度~重度と段階があり、軽度の段階ならばブラッシングやクリーニングで改善できますが、中度以降となると外科治療が必要となる場合もあります。
重度では抜歯が必要になることが多いので、ぜひ初期の段階で改善できるようにしたいですね。
2.矯正によるもの
矯正で歯がぬけるなんて?と驚かれるかもしれませんが、矯正の際に「無駄な動き」や「無駄な期間」が長くなると歯根吸収(歯根が短くなる)がおこりやすくなり、それによって歯が抜けてしまうのです。
歯が抜けるほどの歯根吸収は稀と言われていますが、矯正治療の際にはリスク回避のできる歯科医を選ぶことをおすすめします。
3.永久歯の先天性欠如
近年増えていると言われている永久歯の先天性欠如。乳歯から生え変わるための永久歯が欠如している部分はそのまま乳歯が残ることになるのですが、いずれ根が吸収されていき抜け落ちてしまうことがあります。
4.噛み合わせ不良
噛み合わせ不良のまま放っておくと、一部の歯に異常な力がかかり歯根を傷め、歯を失ってしまいます。
噛み合わせ不良の原因には歯の欠損を補わずにいることや、矯正治療をせず噛み合わせの悪いままにしておくことなどが挙げられます。
歯の欠損はインプラントなどで早期に治療をし、噛み合わせに不具合のある時には早めの矯正治療が肝心です。
5.外傷によるもの
事故の衝突などで強い外力が加わると、歯が抜けたりずれたりすることがあります。根が割れている場合などには早めの抜歯が必要となります。
6.炎症によるもの
根尖性歯周炎(こんせんせいししゅうえん)で歯の根の先に膿がたまり、歯が浮いたような感覚になります。
治療には再感染を防ぐため、細菌感染した歯を取り除く処置が必要となります。
歯周病と噛み合わせ、歯の欠損は防ぐことができます
歯が抜けてしまうことのないように、予防できるところは予防対策をしていきたいですよね。
それぞれの対策方法をご紹介します。
[歯周病]
丁寧なブラッシングを心がけ、歯周病の原因となるプラーク(歯石)を作らないことが一番ですが、中には日常的にブラッシングをしていてもプラークがたまりやすいという人もいます。
定期的に歯医者へ行って歯肉のチェックと歯石の除去をしてもらうと歯周病の予防と早期発見ができます。
もし歯周病になってしまっても早期発見の場合であれば、ブラッシング指導とクリーニングで改善ができます。
[噛み合わせ]
噛み合わせ不良の原因が歯の欠損の場合は次項目を参照してください。
欠損以外で噛み合わせが不良の時は歯列矯正で正すことができます。
歯列矯正には大きく分けてワイヤー矯正とマウスピース矯正があり、ワイヤー矯正の中にも表側矯正や舌側矯正などがあります。
装置の色や材質も様々です。生活スタイルとの兼ね合いをみて主治医と相談の上で自分に合った装置を選択すると良いでしょう。
[歯の欠損]
歯の欠損にはブリッジや義歯・インプラントなどの治療法があります。
特にインプラントは人工歯根といって顎の骨にインプラント体を埋め込むものですから、自然歯の歯根の代役を果たすことができます。
ブリッジや義歯には歯根がないため骨吸収を引き起こしますが、インプラントではそういったリスクがないため、より自然歯に近い状態を取り戻すことが可能です。
大人になっても歯を失くさないために、歯周病予防が大切
歯を失ってしまうと色々な問題が出てきます。失う前にできることがあるのですから、予防対策を万全にしたいですね。
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