糖尿病でもインプラント治療は出来るの? | インプラントのホントのお話

インプラントのホントのお話

糖尿病でもインプラント治療は出来るの?

はじめに

みなさんは糖尿病がインプラント治療に与える影響についてご存じでしょうか?
糖尿病が進んでしまうと免疫力や抵抗力が低下してしまい歯周病の原因になると言われています。
さらに、インプラントと骨が結合するまでの間に起きる骨吸収量が多くなりすぎるため、インプラントが脱落してしまうことがあります。
ですが、糖尿病の方全てがインプラント治療できないということではなく、血糖値がうまくコントロールできていれば治療できるそうです。
ここでは糖尿病がインプラント治療に与える影響などについてまとめてみますので、ぜひご参考になさってみてください。

糖尿病とは

そもそも糖尿病とは血糖値が上がる病気で、分かりやすく言えばブドウ糖を体内にうまく取り入れることができない病気です。
糖尿病になってしまうとエネルギーを必要としている細胞の中にブドウ糖が運搬されなくなってしまい、血液中にあふれます。
なぜそうなるのかと言いますと、血糖値を下げるホルモンインスリンが不足したり細胞にうまく作用しなくなるためです。
このインスリンは体内で血糖値を唯一下げてくれるホルモンで、食後血糖値を上がりすぎないよう調節する機能があります。
さらに、血液の中にあるブドウ糖を細胞に送りエネルギーに変えてくれたり、グリコーゲンや脂肪などに変えエネルギーとして蓄える機能もあります。
ブドウ糖を調節しているインスリンがうまく機能しなかったり不足したりすると細胞に取り込まれなくなるため、血液の中のブドウ糖がうまく使えなくなります。
そうなると血糖値が上がりすぎてしまい、内蔵や筋肉にエネルギーが運ばれなくなるため全身のエネルギー不足に陥ります。
つまり、インスリンが膵臓で分泌されない、量が不足している、分泌されていても作用がうまく働かない・・など、さまざまな原因により慢性的に血糖値が高くなるのが糖尿病なのです。

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糖尿病がインプラントに与えるリスクとは

歯がなくなってしまった時の治療法には入れ歯やブリッジ、インプラントなどがあります。
インプラントとは天然の歯と同様機能を回復できるものですが、入れ歯やブリッジだと土台になる骨や歯が強くなければなりませんし、土台の歯があってもその歯に負担がかかるので骨や歯を失いやすいというデメリットがありました。
さらに、付けた時の耐久性、審美性、機能性から見ても最近ではインプラントを選ぶ人が急増しています。
ただ、血糖値が高い方は感染症にかかりやすいのでこういった出血しやすいインプラント治療などについては慎重にならざるを得ません。
みなさんは重い糖尿病の方は傷が治りにくい・・と聞いたことありませんか?
血糖値が高い方は傷口が治りにくいため、そういった状態で歯ぐきを切開するインプラント治療はリスクが高いということは想像しやすいでしょう。
治療前後に抗生物質を使うこともあるようですが、HbA1cが7パーセントを超えるような場合では行われないでしょう。
日本人の場合6.5パーセント未満であることが理想だと言われています。
つまり、糖尿病の方がインプラント治療を受けるためにはまず血糖値をコントロールした上で治療に進むのが一般的です。
さらに、糖尿病だけに限ったことではなく、重度の病気を持った方はインプラント治療が受けられないことがあります。
それは全身疾患によって免疫力が低下しているとインプラント周囲炎になる可能性が上がるためです。
インプラント治療はお口の中だけにとどまらず、全身症状によっても影響を受ける治療なのです。

歯周病との関係

糖尿病は進んでしまうと足の細胞が死んでしまう壊疽という病気や失明の原因になる網膜症などの怖い病気になることがありますが、歯周病もその一つだと言われています。
糖尿病が進むとコラーゲンの代謝が落ちたり、免疫力が落ちてしまったりして傷が治りにくくなりますが、これにより歯周病になりやすくなったり、ひどくなったりします。
さらに、歯周病と糖尿病には深い関係がありお互いに影響し合っていると言われています。
糖尿病が歯周病に悪影響があるだけでなく、歯周病も糖尿病に悪影響を与えると言われています。
糖尿病の方が歯周病になってしまったら、糖尿病と歯周病のどちらの治療も行わないと改善が見込めないため、血糖コントロールとプラークコントロールの両方を行う必要があります。

インプラント周囲炎との関係

上で書いたとおり、糖尿病の方は歯周病にかかりやすく進行しやすいためインプラント周囲炎にもなりやすいです。
糖尿病の方はこのインプラント周囲炎の危険性が高くなるので、インプラント治療のリスクが高いと言われています。
軽度の糖尿病だとインプラント治療を問題なく受けられますが、血糖コントロールを続ける必要があります。
ただ、重い糖尿病の方はリスクも高いため、糖尿病がある程度改善してからインプラント治療を行う必要があるでしょう。

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糖尿病の方がインプラント治療を受ける際の注意点

では、糖尿病の方がインプラント治療を受ける際の注意点とはどういったものがあるのでしょうか?
お口の中だけでなく、全身の症状も考えた上で自分に合った治療を行ってくれるクリニック選びをしましょう。
麻酔に限って言うと、全身の状態を考えながら投与してもらわねばなりません。
患者さん一人一人のお口の中や健康状態をきちんと把握した上で、それぞれに合った治療を行ってくれるクリニックを選びましょう。
糖尿病の方はそうでない方に比べて慎重にクリニック選びをすることが必要です。

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まとめ

もし、将来みなさんが歯をなくしてしまった時にインプラント治療を受けたいと思っても、血糖のコントロールが悪いためにインプラント治療を受けられない可能性があります。
ですので、その時に後悔することがないように前もって血糖コントロールをしておく必要があります。
インプラント治療を受けたい時に受けられるよう、今のうちから健康にはじゅうぶんに注意していただき、糖尿病にならないような生活習慣を心がけて下さいね!

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